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Version: 8.x

pnpm fetch

パッケージマニフェストを無視して、ロックファイルから取得したパッケージを仮想ストアに記録します。

使用シナリオ

このコマンドは、特に docker イメージのビルドを改善するために設計されました。

Node.jsアプリケーションのDockerfileの書き方に関する公式ガイドを読んだことがなければ、先に読んでおいたほうがいいでしょう。

私たちが公式ガイドを参考にして学んだ、pnpmを使用するプロジェクトに最適化したDockerfileは次のとおりです。

FROM node:14

WORKDIR /path/to/somewhere

RUN curl -f https://get.pnpm.io/v6.16.js | node - add --global pnpm

# pnpm install に必要なファイル
COPY .npmrc package.json pnpm-lock.yaml .pnpmfile.cjs ./

# もしパッチを当てたパッケージがある場合、インストール前にパッチを含めます
COPY patches patches

RUN pnpm install --frozen-lockfile --prod

# アプリのソースをバンドルします
COPY . .

EXPOSE 8080
CMD [ "node", "server.js" ]

.npmrcpackage.jsonpnpm-lock.yaml.pnpmfile.cjsのいずれかを変更しない限り、RUN pnpm install --frozen-lock-file --prodのレイヤーに関するビルドキャッシュは常に有効です。これは、dockerイメージをビルドするとき、最も時間のかかるレイヤーです。

しかし、package.jsonには依存関係以外にバージョン番号やスクリプト、さまざまなツールの設定情報などが含まれるので、私たちが意図したよりずっと頻繁に変更されるかもしれません。

また、モノリポのプロジェクトをビルドするDockerfileを保守するのは大変です。例えば次のようになっているでしょう。

FROM node:14

WORKDIR /path/to/somewhere

RUN curl -f https://get.pnpm.io/v6.16.js | node - add --global pnpm

# pnpm install に必要なファイル
COPY .npmrc package.json pnpm-lock.yaml .pnpmfile.cjs ./

# もしパッチを当てたパッケージがある場合、インストール前にパッチを含めます
COPY patches patches

# 各サブパッケージごとに、それぞれのマニフェストを正しい場所にコピーするという
# 1つの追加ステップが必要です
# これは、docker に package.json だけを1つの命令でフィルタリングする方法がないためです
COPY packages/foo/package.json packages/foo/
COPY packages/bar/package.json packages/bar/

RUN pnpm install --frozen-lockfile --prod

# アプリのソースをバンドルします
COPY . .

EXPOSE 8080
CMD [ "node", "server.js" ]

サブパッケージを追加したり削除したりするとき、Dockerfileも変更しなければなりません。

pnpm fetch はそういった問題を完全に解決します。ロックファイルの情報だけを頼りにパッケージをロードして、仮想ストア格納するからです。

FROM node:14

WORKDIR /path/to/somewhere

RUN curl -f https://get.pnpm.io/v6.16.js | node - add --global pnpm

# pnpm fetch には lockfile だけが必要
COPY pnpm-lock.yaml ./

# パッケージにパッチを当てた場合は、インストール前にパッチも含める
COPY patches patches

RUN pnpm fetch --prod

ADD . ./
RUN pnpm install -r --offline --prod


EXPOSE 8080
CMD [ "node", "server.js" ]

単純なプロジェクトとモノリポのプロジェクトのどちらでも上手く機能します。必要な依存対象は全て仮想ストアに格納されているので、--offlineフラグを指定してpnpmが外部のパッケージレジストリへ通信しないようにします。

ロックファイルを変更しない限り、そのレイヤーに関するビルドキャッシュは有効のため、RUN pnpm install -r --offline --prod は大幅に時間を節約できるでしょう。

Options

--dev, -D

開発パッケージだけを取得します。

--prod, -P

開発パッケージを取得しません。